青梅市柚木町に制服が買えない子どものためのリユースショップ「さくらや」

サンライズに設置した回収ボックスの前でチラシを手にする田中さん
サンライズに設置した回収ボックスの前でチラシを手にする田中さん

 青梅市柚木町の田中めぐみさん(36)はこのほど、学生服のリユースショップ「さくらや 青梅店」を自宅で開業。販売する制服を集めるため、ランドリー&カフェ「サンライズ」(同市梅郷)、よしの保育園(同市柚木町)、あきる野市五日市の0円マーケット「くるくる広場」に回収ボックスを設置した。

 同店は、不要になった制服や体操着の買い取り、回収を行い、洗濯や補修をして安価で販売する。未着用の新古品であっても定価の半額で販売するという。無償提供された場合は、子どもの貧困対策を目的に設立された「子供の未来応援基金」に査定相当額を寄付する取り組みも行っている。

 「さくらや」は創業者の馬場加奈子さんが2011年に香川県で開業。14年より育児経験者らを募り、店舗を増やしてきた。コロナ禍での副業志向、SDGs機運の高まりが影響し、開業希望者が増加。現在の店舗数は全国で100店を超える。西多摩での出店は初。

 田中さんは2019年、結婚を機に同市に移住。20年の出産後すぐに、テレビ番組で「さくらや」の存在を知ったという。「子どもがいなければ、すごい活動だと思っただけかもしれないが、その時から『さくらや』のことがずっと気になっていた」と話す。

 今年2月、2人目の子どもを出産。再度、「さくらや」が取り上げられたテレビ番組を目にしたこと、子育てしながらできる仕事を探していたことが重なり、一念発起し開業を決めた。

 田中さんは「まだまだ始めたばかり。制服もあまり集まっていない。困っている子どものもとに制服を届けられるよう、まずは数を集めたい。寄付や回収ボックスの設置場所を募集しています」と協力を呼びかけた。

 引き取りや買い取りの対象は、破れやカビがないこと、学校の制服デザインが変更されていないことなど。問い合わせは080(4389)8376まで。(鋤柄)