世界で唯一のスマホケース お気に入りの写真をUVプリント

シリーズわが社の一押し製品 三ッ原工芸社(青梅市

スマホケースにペット写真

 ペットや孫の写真などお気に入りの一枚をスマホケースに印刷し世界で一つだけのケースを作る。熟練スタッフが客から届いた写真を加工し最適にレイアウト。UVプリンターであっという間に鮮やかな印刷が完成する。シルク印刷のように版をとる必要がないため、手帳型のケースで2000円〜と印刷費が安価なのもうれしい。

 サービスを提供するのは、青梅市北東部の三ツ原工業団地内にある三ッ原工芸社(青梅市今井)。印刷・機械彫刻・鈑金加工の3分野をワンストップで手がけ、短納期・低コストを売りとしている。

 1969年、あきる野市草花に会社を設立。社名の「三ッ原」は地名から取ったのではなく、3人の創業メンバー(篠原・伊原・伊原)の名前に由来するもので、2014年に現在地に移転したのは全くの偶然だという。

 前社長で現会長の瀬戸比奈さんは草創期に事務員として入社し、経理から技術職まで一通りを経験。営業センスと面倒見の良い大らかな人柄を見込まれ、創業メンバーから経営のバトンを託された。

就任2年目のリーマンショック、数年前のコロナ禍と2度の経営危機を経験した。リーマンショック下の受注激減を補うために開発した、木片・竹に家紋や名前を彫刻、塗装したオリジナルのストラップがオンラインショップで大ヒット。危機を脱するきっかけとなった。

 65歳を機に今年2月、甥の岩越朋明さんに社長を譲り自身は会長に。変わらず出社し、社内の明るい雰囲気づくりに努めている。加工の相談、スマホケースへの印刷依頼は0428(31)1712まで。(伊藤)

瀬戸会長(左)から経営を引き継いだ岩越社長