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【あきる野】土地の呼吸を作品に 初のテキスタイルアート展 4月12日まで代官山で

2026年3月12日

あきる野市でスタジオ主宰 真木千秋、ヒマラヤの麓で染織

 テキスタイルアーティスト真木千秋(真木テキスタイルスタジオ主宰)による「Voice of Nature」展が4月12日まで代官山ヒルサイドフォーラム(渋谷区)で開催されている。2024年、25年のインド各都市での展示を経て、日本初公開となる約40点を展示している。

 長年実用的な織物を手がけ、ファッション、インテリアの分野で多くのファンを持つ真木さんだが、近年は素材の持つ根源的な力に委ねた自由な造形へと表現を広げている。

 真木さんは1960年生まれ。武蔵野美術短期大学、米国ロードアイランド造形大学で学び、85年からニューヨークでテキスタイルデザインを手がける。90年、あきる野市留原にスタジオを設立。東京、沖縄、インドを拠点に染織を続け、2012年にはヒマラヤ山麓に自社工房「ganga maki」を構えた。

 インドの建築家ビジョイ・ジェインが設計した3000坪の工房で藍やザクロなどの染色植物、芭蕉や苧麻など繊維植物を自ら栽培。生糸を「ずり出し」と呼ばれる手法で手挽きし、発酵した藍で染め、織る制作スタイルをとっている。

 本展で披露されるのは、素材そのものが自身の行き先を決めるかのような、自由で独創的なテキスタイルアート。平面だけでなく立体作品も豊富。

インド藍と墨で手挽き絹とムガシルクを染めた作品「ゆらぎ」

 「私の最近のつくり方は、素材となる植物と共に暮らす日々の中ではじまっている。植物から収穫した素材に触れていると、ふっと浮かんでくるものがあり、それをただ形にしている」「用途を想像しても、ただ眺めるだけでもいい。自由にそれぞれの距離感で作品を楽しんでもらえたら」と真木さん。都心の洗練された空間での演出にも注目したい。

 展示時間は11時〜19時(最終日17時まで)。入場料一般800円、学生500円。

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