ガラスでつくる繊細な昆虫 青梅市大門 ガラス工房兼雑貨屋「Glass insetto」

ガラスバーナーで作り上げたミツツボアリ
ガラスバーナーで作り上げたミツツボアリ

 青梅市大門にあるガラス工房兼雑貨屋「Glass insetto」(つのだゆき店主)で、昆虫に魅せられた店主がリアルな虫の置物をガラスで作り販売している。ミツをため込みぷっくりと膨らんだお腹をカラフルなベネチアンガラスで表現した「ミツツボアリ」が特に人気。

 つのださん(32)はガスバーナーでガラスの棒を溶かしながら、くっつけたり引き伸ばしたりして20分程度で一つの作品を作り上げる。「ガラスは時間を掛け過ぎると割れてしまうのでスピードが大事。せっかちだから、性に合っていると思う」と話す。

 かつて虫嫌いな女子大生だった。母校の女子美術大学では人の心を癒やすヒーリングアートを学んでいたが、卒業制作では「今までと真逆の、誰もが顔をしかめるものを作りたい」と思い、「虫」をテーマにすることを考えたという。

 何度も図鑑を見て作品に落とし込むうち、虫の関節の形一つひとつに意味があり、生態系を作っていることを知り、嫌いだったはずの虫の魅力にとり付かれたという。卒業後も虫を作り続け、これまで100種類以上を制作した。

自らリフォームした店内。作業スペースもあり、工房を兼ねている
自らリフォームした店内。作業スペースもあり、工房を兼ねている

 6年ほど前、結婚を機に横浜市から青梅に移住。モチーフとなる昆虫がたくさんいるところが特に気に入っている。家の一部を改装し、昨年4月に店をオープンした。

 作品の金額は大きさ、種類で変わる。ミツツボアリは8800円〜。金曜、土曜、日曜、祝日営業。営業時間は12時〜18時。問い合わせは050(5436)2998まで。(藤野)