青梅 宗建寺で木彫り教室 仏像彫刻家が由来から解説

教室の様子

 青梅市成木の彫刻家、伊藤呆嵩さん(76)は同市千ヶ瀬町の宗建寺(棚橋正道住職)で彫刻教室を開いている。36年前、棚橋住職が息子の誕生を機に習い始めた。当時は伊藤さんの自宅で教えていたが、棚橋住職が場所の提供を申し出て、以来30年以上続いている。

 教えるのは主に仏像彫刻で、材料は主に国産のクス、ヒノキ、カツラなど。最初は自分の道具の手入れ方法から教わる。

 仏像彫刻には経典を元にした「儀軌」と呼ばれる約束事がある。悟りを開くための修業中である「菩薩」は、釈迦が王子の姿であった頃が原型で、腕釧と呼ばれる腕輪や宝冠など、多くの装飾品がある。口、鼻、耳の形なども儀軌によって決まっており、原典と併せて解説する。「仏像は形を真似るのではなく、由来や知識を正しく知って作らなければいけない」と伊藤さん。

 生徒は常に7〜8人が参加。教室は毎月金曜と日曜に各3日ずつ。入会金5000円、月8000円の月謝制。問い合わせは0428(22)3580宗建寺まで。(藤野)