青梅駅そば 家具工房兼ショールームBUTLER 暮らしに寄り添う家具を

ホームページから注文を受けて製作中だというイスと森井さん
ホームページから注文を受けて製作中だというイスと森井さん

 青梅駅から徒歩5分ほどの旧青梅街道沿いにある家具工房兼ショールーム「BUTLER」(森井隆介代表)は、「執事(バトラー)のように暮らしに寄り添いそっとお手伝いする」をコンセプトにテーブル、イス、キャビネットなどの注文家具を手掛ける。メープル、ウォルナット、チェリーを主な材料とし、サイズ、仕様など細かく客の注文を聞く。

 北欧家具に影響を受けたという森井さん(41)は「木工家具というと少し無骨なイメージを持つ人が多いと思う。なるべくスマートに見えるように、一つひとつの部材を丁寧に加工している」と話し、シンプルで機能性もあるが、細かいディティールにもこだわる。

 家具だけでなく、大学時代に彫刻を学んだという森井さんの作る器や花器は洗練されたフォルムでモダンな印象。額の製作なども手掛ける。

 基本的には着彩せずオイルで仕上げ、木の色や木目を生かすが、木のタンニンと鉄分を反応させて黒く染め上げる「鉄染め」という技法を用いることもある。

ショールームに置かれたキャビネットとイス。脚と背もたれに鉄染めの材を使う
ショールームに置かれたキャビネットとイス。脚と背もたれに鉄染めの材を使う

 兵庫県出身。東京学芸大学教育学部美術学科彫刻専攻卒業。「日常で使える物を作りたい」と同校の木工科に研究生として残り、機械の使い方や基本的な木工技術を学んだ。卒業後は家具メーカーで職人として働き、技術を磨いた。2017年に独立。

 現在、これまで使ったことがないという多摩産材で机、戸棚、書棚が一体となったライディングビューローとスツールを製作中。2月中旬に、リビングセンターOZNE(新宿区)で開かれる展示会に出展予定。

 森井さんは「展示会に参加するのも針葉樹を使うのも初めて。固い木にはない難しさもあるが、新しい挑戦を楽しんでいます。今後の製作にも生かしたい」と語った。

 営業時間は10時〜18時。日曜定休。問い合わせは0428(78)3592まで。(鋤柄)