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【青梅】「患者の願いかなえたい」看護師経験生かし福祉タクシー

2026年8月6日

 青梅市木野下在住で看護師資格を持つ西坂泰介さん(41)は7月1日、看護師がドライバーを務める「クローバー福祉タクシー」(本店・埼玉県所沢市)の青梅店を開業した。10年以上の病院勤務や訪問看護の経験を生かし、医療的ケアが必要な人も安心して利用できる福祉タクシーと民間救急サービスを提供する。

 車内には心電図モニターも備え、医師の指示のもと酸素管理や点滴管理、喀痰吸引等を行う医療搬送にも対応する。受診時の付き添いから家族や施設への診察内容の説明など、資格者としての知識と経験を生かした支援も行う。

 身長177㌢、体重100㌕、柔道歴25年。恵まれた体格と体力を生かし、自宅2階で生活する利用者も布担架で安全に搬送できる。ある程度の重量であれば介助者を追加する必要がないため、利用者の費用負担を抑えられる。

 青梅市出身。20代に勤務していた運送会社でのハードワークで体を痛めたことをきっかけに転職を検討するように。当初は柔道経験を生かせる柔道整復師の道も考えたが、妻の勧めで看護師を志す。28歳で一念発起し、療養型の武蔵野台病院(同市今井)でヘルパーとして勤務しながら看護学校へ通い、資格を取得した。

 福祉タクシー開業を決意したきっかけは、筋ジストロフィー患者との出会いだった。患者は「家に帰りたい」「家族と一緒にご飯が食べたい」と願っていたが、病院職員としてできることには限りがあり、その思いに応えられない自分の無力さを痛感したという。

 さらに、多くの患者やその家族と向き合う中で、「もっと何かできたのでは」と悔やむ家族と、「ありがとう」と感謝を伝える家族、両方の涙を見てきた。故人に対し生前何をしてあげられたかが残された人のその後の人生を大きく左右すると実感し、患者や家族に寄り添える福祉タクシーの開業を決めた。

 開業に向けては、同店本店で看護師ドライバーによる医療搬送を学んだほか、知人が営む訪問看護ステーションでも勤務し、在宅での支援について経験を積んだ。今後は受診の付き添いや搬送に加え、地域の医療や介護に関する相談にも応じられる体制づくりを目指す。

 西坂さんは「困っている人を一人でも多く助けたい。将来は車両やスタッフを増やし、必要としている人に安心と安全を届けられるサービスを地域に広げていきたい。今後も必要だと感じた分野の知識や資格などを身につけ、より幅広い支援ができるようにしていきたい」と展望を語った。

 サービス内容や利用料金などの詳細は公式ウェブサイトから。

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